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2008年5月28日 (水)

現役アナウンサーの自殺

26日午前6時15分ごろ、東京都港区海岸の路上に止まった乗用車の中で、元TBSアナウンサーでフリーアナウンサーの川田亜子さん(29)が死亡しているのが見つかった。MSN産経ニュース

このニュース。ちょっと驚きました。
芸能オンチのうっちでも この人の顔は知ってる!!

すごいキレイな人だよね。

「ネプ理科」で見せてた天然ぷりは、けっこう好きだったのに。


5月11日に「硫化水素の作り方」でも書いたんだけど、

日本の自殺者は年間 3万3千人。

やっぱり多いんだなぁ、と 実感してしまう。

美人で、頭がよくて、若くて、
レギュラーをもったフリーランスのアナウンサー。

ハタから見たら、うらやましい限りだ。
とは言え、悩みなんて 人それぞれだよね。



特に原因とかは公表されてないようだけど、
最近の彼女のブログの内容から
「なんか様子がおかしい」という噂があったようだ。

「うまくしゃべれない」とか「仕事に行きたくない」というような
ブログが続き、一時はブログを休止。
母の日には「母に生きている意味をきいてしまった」
と 書いてあったそうだ。

かなり明確な「サイン」を出しているだけに
救えない命なのか 考えてしまう。

彼女の自殺で、周りにいた人たちは苦しんでいるだろう。

うっちも 友達が自殺したことがあるんだけど、
きいたときは、なかなか受け入れられなかった。

ずっと 自分に何か出来たのではないかと
苦しんで、今でもその思いは消えてない。

たいして仲良くなかったあたしでさえ、
こんなに苦しいのだから、毎日顔を合わせてる人、
家族の苦しみはどんなかと思う。

「自死」は ただの「死」とは やっぱり 意味が違う。


ちょっと話はそれるけど、
電撃ネットワークのリーダー、南部のブログが
川田アナウンサーの件で 炎上した。

「そんな次元の悩みで、自殺を選ぶなんて(中略)
ただ育ちの良い世間知らずで、打たれ弱いお嬢さん、と思われてもしょうがない」

と 書いて コメント欄が祭りになっちゃったみたいだ。

確かに、苦しみながらがんばってる人は いっぱいいるだろう。

どんなに苦しくても、必死でがんばってる人から見たら
甘ちゃんに見えるんだろうな。

不治の病で、生きたいのに生きれない人から見れば
命を粗末にするなよ、捨てる命なら クレ! 
と怒っても、不思議じゃない。

だから その思いを否定する気はないんだけど、
そんな風に考えていると、大事な「サイン」を見逃しそうだ。


自殺した 川田アナウンサーは、はっきりとした記事はないけど
鬱病だったようだ。
本人のブログで

「一番苦痛であります。
昔は本を読んだりお茶をしたり、ぼーとしたり。
楽しかったのに・・・今はせつないです。
豪華なホテルのロビーで優雅に幸せそうにしている方々を眺めながら、移りゆく景色に胸がきゅーとしめつけられます」

とあった。

シロウト知識ですら、
以前楽しく思えたことが、今は楽しく思えないというのは
典型的な「興味・喜びの喪失」という 鬱の症状に思える。

それに、ブログの日付から見ると、少なくとも20日以上
抑鬱状態を感じているところから、
通院すれば薬がもらえる段階まで行っているように見える。

ネットで見た限りでは通院していたか不明だけど
病院にすら行ってなかったとしたら、気の毒だ。
職業がら行きにくそうだしね。

でも、ここまで鬱だったのなら、強制的に入院させることも
できただろうに。



最近は 鬱病の認知度がかなり上がってるから、
偏見もだいぶ減ってきたように思うんだけど、
どうなんだろうか。

鬱病になってる人に、
心を鍛えろとか、甘えるな、といっても 何も解決しない。


鬱は心の病気だけど、
体の病気と同じように薬で改善できるし、治る病気。
もちろん 程度の差はあれ、
半数以上の患者が、半年以内の通院で回復する。

かなり前だったら、うっちも
自殺したい気持ちが薬で治るのか、とか、
自分の悩みが薬で解決できるか!と
思うとこだけど、さすがに今はそう思わなくなった。

もちろん全ての自殺者が薬で解決できるわけじゃないけどね。


実は 先日、
高野和明の「幽霊 人命救助隊」っていう小説を読んだ。
これがまた、単なる偶然なんだけど 自殺がテーマの話だ。

主人公が自殺して 死んだ直後から話が始まる。

天国でも地獄でもない場所で、神様と出会い、
他の3人の自殺者と共に「自殺志願者100人を救え」と
命令される。
49日の間に 100人救えたら天国に行かせてもらえる、ていう
あらすじだけ読むと 漫画みたいな展開だ。

かなりコメディタッチなんだけど、意外にも内容は深かった。

出て来る自殺志願者は、
鬱病の患者、不治の病の老人、両親の離婚で悩む子ども、
人質をもって立てこもる犯人など、様々な人物が登場する。

自殺の理由も方法も いろいろあって、
中には助けられないように見えるケースも出て来るんだけど、
その中に一定の法則を見つけて 解決していく姿は、
自殺という「現代病」に ちょっした答えを見せてくれる。

「解決できない」という思いの 行き着く先が自殺なんだろうけど、
この本を読んでると、
解決できない問題なんて、そんなにない、と思えてくる。



もちろん、生きるか死ぬかの瀬戸際で苦しんでる人には
役に立たないかもしれない。

でも、明日のことなんて、どうせ誰にも分かりゃしないのだ。
何も 明日の自分を決め付けて、今日死ぬことはない。


どうせ自殺するなら、その前に1度くらい、
病院にいってみたり、弁護士に相談してみたり、
友達や家族に感じてることを打ち明けたりする気になって欲しい。
案外どう転ぶかなんて 分かんない。


日本では毎日 約90人の人が死を選ぶけど、

その中で死ななくても済む人って たくさんいるんじゃないかと思う。

日本は国としても、もっと解決法を提示する姿勢が

あっていいんじゃないだろうか。

例えば、鬱病に対する理解がもっと広がれば、
それだけでも、苦しみから解放される人が大勢いるだろう。

法律や行政のあり方で 救える命だってあるだろう。



確かに、唯一無二の答えなんてないんだけど、
この国で 毎日100人近い人が 自分から死ぬ世の中なんて
やっぱりどこかおかしい。

死はどうせいつか必ずやってくるのだ。
何も自分からわざわざ迎えに行くことはない。

残された時間の中で 何ができるかゆっくり考えたらいい。
それを考えるための時間は いくらでも与えられているのだから。



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コメント

んだね。あたしの友達や知り合いも何人か自殺してる

自分で死ねるってすごいと思う
反対に家族や友人、会社など、周りにかけてしまう迷惑や心配を予想していないところが

それほどまでに辛いんだうけど、残された人のほうが何倍も辛いのではないだろうか

自殺しないで欲しい
きっと鬱という病気のせいなんだろうから。

脳に電気を流して治療していたよ
いろんな原因がわかってきてるらしいよ
今は、そういうことでも鬱は治るんだから

がんばろうよ~みんな!

投稿: ろぼ | 2008年5月29日 (木) 21時04分

>ろぼ
そうだよね。
「自殺」てのは わがままだよね。
結局 その「死」を受け止めるのは周りの人であって
本人ではないから、責任とったことにはならないよね。

投稿: うっち | 2008年5月29日 (木) 21時19分

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